幸せになるために、私は、あなたと離婚したいのです。

離婚調停では珍しい「同席調停」体験

体験談

ぷちさんの投稿

ぷちさん
ぷちさん

先日、離婚調停では珍しいとされる相手方との同席調停を行ってきました。
少ないケースのようなので、共有してお力になる方が居ればと思い、投稿させていただきます。つたない文章ですが、ご容赦下さい。

夫と私について

夫はおそらく尊大型ASD、受診拒否自覚なしです。
生粋のモラハラ夫というよりは、共感性の欠如で結果的にモラハラ発言になるタイプだと思います。

私はカサンドラ状態、HSP気質もあるのだろうなと感じています。
同居生活の中で、夫の発言や声色から私が夫を苛立たせてしまった・不機嫌にさせてしまった等を私が感じ取ると、「ごめんなさいごめんなさい」と言ってパニックになる出来事が何度もありました。

その都度、夫主導で、なぜそうなったのか・原因は何か・対策は?と掘り下げて話し合いをしていました。

話し合いの時、ほぼ必ず夫は、「普通は」「常識的には」という言葉で、【世間と夫】 vs 【問題のある私】 の構図にするのです。私は「普通・常識的でない」という位置に立たされ、正直に私が感じた気持ちを受け止めてもらえることはありませんでした。

疎外感・孤独感・否定されることによる自己否定感・・・

あたかも私が世間から反している存在のように言われることが辛いと話すと、夫は「そんなつもりはなかった。気をつける」と言いますが・・・、夫の頭から”夫自身の意見=普通で一般的”という固定概念は消えることはありませんでした。

話し合いの際、私が「〇くん(夫)がそう考えるのは分かるよ。」と私が夫の意見に対して受け止める返事をすると、「〇くんは、とかじゃなくて、常識的に当たり前でしょ!」と、全てがこの調子。

ほぼ毎回、夫には私を否定・非常識扱いしているつもりが無いので、私の受け取り方の問題との結論に。

改善の努力をするため、私個人のカウンセリングを始めることになりました。

離婚決意から別居へ

カウンセリングを通して、私は自分のありのままの感情を汲み出せるようになりました。

夫がこれまで、夫の思い描く「私」を作っていたことに気付いたのです。

夫氏
夫氏

感情的な女性は嫌だ。ぷちには感情的になる事が少ないのがいい。感情のコントロールができないのは子どもと同じ。

そんな言葉で、私は感情的になるような話を、夫にすることができなくなっていました。

それでも結婚生活で衝突は起こります。
その度、話し合おうとする私に夫は「まだその話するの?」「その時その場で、言ってくれなければわかるわけ無い。」と、向き合うことはしてくれていませんでした。

自分の正しさを振りかざす夫
私の話を受け入れはしない夫
本当の私を見ようとはしない夫
私を私でない何かにさせようとしているのが夫

・・・全力で夫から逃げたい。

私は、自分の中に夫から離れたい本心を見つけて、離婚を決意。結婚4年目 子なし。夫のモラハラのような発言に耐えられなくなった私は、結婚丸3年経つころから別居を決め、家を出ていく日に離婚の意思を伝えました。

別居から離婚調停へ

毎週日曜日の午前中に会うことを条件に別居を許可される。

約3ヶ月の面会を継続しました。
最後の二人での面会時は、5時間以上にわたる話し合いに。。

 私が今も「気持ちはゼロだ」という発言に対し、夫からは「ゼロから脱却する努力をするべき 自分は暴力とか悪いことはしていないから、ずっと気持ちがゼロということはない」と言われ、話し合うのも限界と感じました。

翌月より弁護士に依頼
依頼1ヶ月後に一度弁護士込みで話し合いを持ちました。

 私の口からも、今後一切同居するつもりはなく、離婚したい旨を伝えました。
その後弁護士が協議を続けるが、直接話し合いをさせてくれの一点張りで何も進まず。。

依頼5ヶ月後、調停開始。

調停2回目

調停2回目で婚姻費用が決定しました。(直前まで払い渋っていましたが)

2回目の調停後、代理人を通さず私の立場から相手を拒否する本心を再度伝えてもよいのでは?となり、直筆で手紙を書きました。

内容としては、夫と話し合う・対面すること自体が苦痛であること、ずっと傷ついてきたこと、修復は不可能だし、二度と話し合うことも同居するつもりもないこと、夫の姓を名乗るのが辛いこと、どうか離婚して下さいということ。そして、夫の男性としての尊厳も傷つけるようなひどいこと。

これで、私の弁護士も調停員たちも、さすがに夫は諦めがついただろう・・・と思われたのですが・・・

調停3回目

調停3回目でも、夫の主張は寸分変わらず。
「直接話し合いをさせて欲しい」でした。
この3回目の調停から、同席調停の話が上がってきます。

夫氏
夫氏

【夫の主張】:
話し合いをほとんどできていない。2人きりで直接話し合うべき。
問題がおこる→話し合う→どうしてもダメなら離婚 のステップを踏めていない。話し合わないと、離婚が適切と判断できない。
カウンセラーや弁護士に洗脳されているのでは?もしくは精神病により離婚と考えているのでは?

ぷちさん
ぷちさん

【私の主張】:
私は夫への愛は皆無
そもそも話し合いのできる相手ではない。お互いの適応範囲外。
私は話し合うこと自体が苦痛。私が諦めるまであなたの正しさ理論を聞くことになるだけ。
価値観もかけ離れており、客観的にも婚姻関係は破綻しているから離婚させてほしい。

夫の主張に一歩も譲る姿勢がないので、このままでは不成立、と申告されました。

モラハラ気質があるとはいえ、不貞や暴力など決定的な行為は行っておらず、こちらとしてはどうにか調停でおさめたい・・・。

私がどうにか頑張って、夫と対面することで突破口がつかめるのであれば、頑張ると伝え、調停員と裁判官で評議となりました。

可能なら今これからでも、と思っていましたが、裁判官の判断で以下のようになりました。

  • 同席調停を行うのは次回期日に、30分を限度とする
  • 行うのは1回だけ
  • 申立人と相手方が十分に距離をとれる部屋を準備して安全に行うこと
  • 調停員二人は立ち会うこと
  • 申立人の代理人は、申立人のすぐ側にいること
    (私の近くに弁護士さんに居てもらって、何かあったら守ってもらえるようにすること)

そして、時間が限られるため、次回期日までにお互い話したいことを纏め、必要ならば文書も用意するように言い渡され、3回目の調停は終了しました。

調停4回目

夫側は何も資料は用意してきませんでした。

私は、夫が視覚優位と感じており、長い文章や耳からの会話の理解度に不安があったため、自分の気持ちを図式化した文書1つ、今回話したいことの要点文書を1つ用意して事前送付していました。

文書の内容は、私が一方的な夫の正しさを振りかざしてこられることにずっと苦しんできたこと。何度も伝えてきたにも関わらず、向き合ってくれなかったことへの苦痛。それでも直接の話し合いを求めるのならば私にとっては虐待行為に等しいということ。期限を決めて欲しいこと。もしくは、裁判の場のみで対面に応じること。その場合は、私の分の弁護士費用も含めて夫が全て負担すること。

そして、私が変わってしまったという夫に、夫が本当の私を封じ込めていたということを伝えようとしました。

夫の前にいる私。夫によって作られている私のようなもの。

当日、まずはいつものように片方ずつ調停室に呼び出され、今回の同席についてのルールを伝えられました。

まず、①それぞれ5分を目処にお互いの主張を話す(といっても、私の分は長引いても考慮して下さるとのことでした)

その後、②お互いに質問があれば、質問を投げかけ、答える
※その質問からの議論は禁止。議論になったら、調停員が止めて面会も終了。

話終わった後、③それぞれの考えに変化があるか確認。無ければ不成立

その他: 調停員、私、私の代理人、逃げ出せるドアの場所の確認
私は辛いと思ったらどんなタイミングでも出て行っていい

私が相手方に対して恐怖感を持っていることを、調停員お二人も裁判官もよく理解してくださっていて、最大限安全に配慮して下さっていました。

そしていざ、同席調停

先に、夫側を部屋に通して奥に座らせる
左右中央に調停員
斜め前(一番出口に近い側)に私
その隣に弁護士さん
の順で席は案内される。

まずは、①お互いの主張

先に私からの主張。

ぷちさん
ぷちさん

話し合い自体が苦痛だからもうやめて欲しい、二度と元に戻ることはない、名前を名乗るのも苦痛だから早く離婚してほしい・・・

というようなことをメインに話しました。
なるべく冷静に淡々と・・・と打ち合わせていましたが、最後は涙ぐんでしまった。。

次に夫の主張

夫氏
夫氏

今まで教えてもらった悪かったところは理解した。今後は大丈夫だという自信がある。家族に対して責任をもって、寄り添って対応していきたい。
話し合いをしていきたい。

・・・要は、別居をし始めた1年前からほぼ変わらない主張。
ちなみに、教えた悪いところはその後ももれなく踏み外している
そして、今回も私の伝えた事は寸分も加味されていませんでした。

②お互いの質問

ぷちさん
ぷちさん

家族としての責任をとるというのならば、私の幸せのために責任を持って離婚してほしいと思いますが、その点に関しては?

夫氏
夫氏

最近の世の中は、性格の不一致っていうだけで簡単に離婚してしまっている。自分はそうゆうのはよくないと思っている。話し合いをして、とにかく寄り添っていきたい。

ぷちさん
ぷちさん

では、当初からお話されていた通り、私が離婚したいと思う気持ちは軽く見ているということですね。

夫氏
夫氏

いや、さっきのはあくまでも一般論で・・・

ここで調停員からストップ。
他に質問がないか聞かれ、お互い無しとなる。

③お互いの考えに変化があったか、それぞれ確認される。

どちらも、変化はありませんと回答。
「それでは、不成立です」と言い渡される。

その後、私から退席。

話が通じない絶望感

夫の前では気を張り詰めていたが、不成立のショック、久しぶりに目の当たりにした言葉の通じない夫との会話の絶望感で、廊下に出た頃には過呼吸になってしまいました。

女性調停員の方がとても良くして下さり、手際よく開いている部屋に入れて休ませて下さり、途中で様子も見に来てくださいました。

その時、「あんなに話が通じない人は初めてです。あれは精神的DVよ。あなたも今日最後に会ったからけじめをつけて、これからは弁護士さんに任せて、もう苦しまなくていいのよ。」と声をかけてくださり、本当に救われました。

本来は中立でいなければいけない調停員ですが、不成立後に個室でだったからこそ、お言葉をいただけたのだと思います。

夫側は弁護士なし、私は弁護士付け、調停員二人は正直完全にこちら寄りの心情でした。弁護士さんも大当たり(話を分かってくれる調停員さんに当たったという意味)と言っていました。

弁護士さんも調停員さんも、色々な言葉を尽くし説得しようとしてくれましたが、それでも、当人同士が同意しないと不成立になってしまう、調停のつらさを感じました。

現在は、自分の弁護士さんと相談しつつ裁判準備中です。

以上が、私が体験した同席調停の流れでした。
各裁判所や、それぞれの夫婦のケースで千差万別と思いますが、ご参考になれば嬉しいです。

えに
えに

ぷちさんお疲れ様でした。

時間の取り決めや調停員の立ち会いなど配慮はありましたが夫と直接の話のはとても怖かったと思います。

珍しいケースではありますが、同席調停になる場合どのような配慮をしてもらえるのか知ることのできる貴重な投稿ありがとうございました。

カサンドラ
カサンドラ

ぷちさん、大変な中、投稿いただきありがとうございます!
発達障害界隈では、知識がないとどちらかといえばカサンドラ側が「普通・一般的」を押し付けてしまう形になりモラのように見えてしまう事もあるけれど、夫氏が自身の理想の女性像をぷちさんに押し付け、ぷちさん自身を見ようとしていないのがよく伝わってきました。ご自身を取り戻し、幸せな日々を過ごせることを願ってます!

コメント

  1. れたす より:

    同席調停の経験は
    たいへん勉強になりました。
    これから裁判ですね。
    ぷちさんのお幸せを心から
    願っています。

    • ぷち より:

      お読みいただいてありがとうございました。
      レアなケースなので自分で調べたときはほとんど情報が無く、今回の投稿で少しでも誰かにお役に立つようご活用頂けたら嬉しいです。

      これから裁判です;
      弁護士さんも良い人なので、一緒に頑張ろうと思います。
      お心遣いありがとうございました!

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