ららさんの投稿
仕事がトラブル続きの時、いつも通り遅めの晩酌を開始した夫。
私は幼い子供を寝かしつけ終えると、夫から横に座れと言われて、椅子に腰掛けた。
「酒!」
とグラスを机に荒々しく置き、何度もお酒を作っていたのだが、お酒がかなりすすんでくると、人が豹変したように、いきなり私の首を掴んで
「死ねー!」
ドアに叩きつけられた私は、必死に抵抗してこのままだと大変だと、即座に寝ていた幼い子どもを抱っこした。
夫は空のワイン瓶を振り回して追いかけてくる。
私は泣きながら、死にものぐるいで玄関のドアを開け、隣人に助けを求めた。
えーと、えにさん・・・
これは、もはや「DV」で深刻な「殺人未遂事件」では・・・
これは完全に身体的DVです。育児をする父親「イクメン」が知られるようになりましたが、イクメンとは程遠いDV家庭もまだまだ存在します。DVは許されないですね。
DVってなんだ
DV(ドメスティックバイオレンス)は、配偶者や恋人など親密な間柄に起こる暴力だ。
配偶者暴力防止法においては、被害者を女性には限定していませんと記してあるが、実質的に被害者のほとんどは女性。「妻が夫に暴力を振るう場合もありますよ」なんてクソリプはわざわざ聞きたくもない。令和元年(2019年)9月の内閣府男女共同参画局のデータによると、配偶者暴力相談支援センターにおける相談件数は年々右肩上がりになっている。
暴力をこんなに受けている女性がたくさんいるってどういうこと?
たまに、「自分が被害者だと思っていませんでした」なんてツイートも見かけるけれど、いったいこれはどういうことなの?
暴力を受けるのは当たり前ではない
子どものころから虐待を受けていたり、粗暴な環境下で育つと、殴る蹴るなどが単なる荒っぽいコミュニケーションと認識していることがある。嫌だけれどそういうものだという認識だ。
・・・いやまって、そうじゃないから。
暴力は暴力。そんなコミュニケーションは拒否しよう。
仕方ないなんて声も聞こえるけど、
誰だって痛くて辛いのは嫌じゃないか!?
暴力が何かわからないなんておかしいからね??
どんなものが暴力なのか、ここでおさらいしておく。
大きく分けて3つ、身体的・精神的・性的な暴力がある。
身体的暴力
- ビンタ(平手打ち)
- 殴る(こぶしや肘)
- 蹴る(足や膝)
- 髪を引っ張る
- 首をしめる
- 腕をねじる
- 物を投げつける
- 物で叩く
- 刃物を突き付ける
- 引きずりまわす
これらはれっきとした「傷害」「暴行」という違法行為。
たとえ配偶者や家族間でも処罰の対象。
これがずっと訴えても訴えても警察が事件として取り合わず、夫が妻を殴る事なんてよくあることとされていたのは本当に女性軽視の男尊女卑としか言いようがない。いったいどれだけの妻が夫に痛めつけられてきたのだろうか。
精神的な暴力
- 大声でどなる
- 無視をする
- 生活費を渡さない
- 働かせない
- 大切にしているものを壊したり捨てる
- 人前でバカにする
- 命令して言うことを聞かせる
- 子どもを虐待すると脅迫する
- 交友関係を制限する
- 手紙や電話などを細かくチェックする
この辺はよくモラハラと言われる部分だね。「誰の金で生活してると思っているんだ」とか言ったり、細かくレシートをチェックしたり、従わないと不機嫌になるので従わざるを得ないような状況にあって苦しめられているのならそれは精神的な暴力だ。
アスペルガー症候群の元夫も生活費を渡さず、あたしの物や交友関係を壊して無頓着。本人は意識的にやっているのではなく、自分が悪いとも思ってなかったみたい。
性的な暴力
- 性行為を強要する
- 避妊に協力しない
- 中絶を強要する
- AVやポルノを見せる
多産DVという言葉も恐ろしい。無理やり性行為をして、避妊に協力せず、たくさんの子どもを産ませたり、妊娠した妻に中絶を要求するのだ。出産の軽い女性もいるが、それでも母体は出産という大仕事で交通事故相当のダメージを負う。命への冒涜だ。夫婦間であっても、暴力や脅迫で無理やりの性行為は「強制性交等罪」という罪になる。夫婦だからといって、必ず夫の性欲処理に応じなければならないことは無いのだ。妻とは性奴隷ではないのだから。
暴力を受けたら
突然の暴力を受けた時、人は驚いて動けなくなる。
フリーズと呼ばれる現象だ。身体がすくんで動けなくなる。困ったことに人間は嵐が過ぎ去るのを待ってしまう性質がある。(脱兎のごとく走って逃げるタイプの人もいるけど)抵抗することで相手をさらに逆上させてしまうと殺されてしまうからともいわれている。
突然のことに、人は対処できないのは、それを想定していないから。
脳にそういう回路が出来ていないから、直面した時に「?」となってしまう。悲しいかな女性ばかりが被害者になる現実があるのなら、私たちは暴力に直面した時のためにもっとケーススタディや避難訓練をしておくべきなのかもしれない。いっそ、小学校の体育で取り入れればいいんじゃないだろうかとすら思える。危険な組体操を子どもたちに強いるより、現実で必要な暴力に対する拒絶の仕方を基礎として学ぶ方がいいんじゃなかろうか。
暴力を受けたら、最寄りの警察署・交番に駆け込もう。
とにかく逃げろと言われても
DV・虐待を受けているというツイートを見かけることがある。
逃げるに逃げられず、ツイッタランドへ助けを求めているんだよね。
そんな時、お願いだから逃げてと声をかける人が出てくるけれど、そうもいかない・逃げたくても逃げる場所がない・逃げても連れ戻されたらもっと酷い・子どもが…生活費が…とたくさん抱えていて動けなくなっている。
そんな事情を分かっている人が、「安易に逃げろなんて言わないであげて」というリプを付けるのも見かけた。
だけどね、みんなで逃げてと言えるような社会にしようよ。
暴力から逃げることができない人がいていいだろうか?それって法治国家?
誰だって殺されたいわけないじゃないか。
殺されなくて済むよう整えるのが社会だろう。
あたしも、八方ふさがりになって逃げ先を探した時に知ったのだけど、婦人相談所というところがある。
婦人相談所とは
都道府県に必ず1つ設置されているこの施設は、元々は売春防止法に基づき 売春を行うおそれのある女子の相談・指導・一時保護等を行う施設だったのだそう。 配偶者暴力防止法が平成13年4月に成立したことを受けて、配偶者暴力相談支援センターの機能を担うようになったとされる。
が、ここ、場所としては少ないし、当時それ以上のことが何もわからなかった。一時保護は、婦人相談所自体が保護をしてくれるのか、婦人相談所から一定の基準を満たす者に委託して行うのかもそれぞれらしく、身の安全が確保できるのかどうかよくわからなかった。
体験したことのある方がいたら、詳しいレポートをお寄せいただけると嬉しい。体験談投稿
DVシェルターとは
一時保護施設には、公的施設と民間施設が今は存在している。
18歳未満の子どもと一緒なら、母子生活支援施設の利用なども可能ということで、利用可能な施設がある増えてきている。
緊急的に逃げるわけだから、身一つで出てくると、戻ることは危険と判断されてちょっと軟禁状態になるようだ。が、それも命を守ってくれるための措置なので多少の不自由は覚悟してた方がよさそうだ。至れり尽くせりのお客様気分に浸る場所でないことは確かだろう。
逃げる際には、安易に戻らないために準備をしておこう。
- 現金
- 預金通帳と印鑑
- 健康保険証
- 携帯電話
- 運転免許証などの身分証明書
- 子どもの世話に必要なもの
- 子どもの学習道具など
住民票の閲覧制限
避難中に児童扶養手当などの公的制度を利用するために、住民票を移動することがあるそう。DVやストーカー案件だと申し出ることで、夫が住民票や戸籍を見ることを制限してもらえるようだ。市区町村役場で相談した上で手続きを取ろう。
別居中に、児童手当・児童扶養手当・子ども手当が夫の口座に振り込まれてしまい生活が困窮してしまう・・・という声もある。
モラ夫の執拗で細かな支配下で自分の預金通帳や保険証などの取り扱いは、あらかじめ死守しておかないといけないのかもしれないね。
この辺はまた、別居の記事にでもまとめるとしよう。
兎にも角にも、なんでも夫名義にして任せてしまうことはやめよう。夫婦と言えども他人、家族と言えども尊厳ある個人なのだ。
それにしても・・・ららさん、九死に一生スペシャルだよ。。
よくぞお子さん連れて助けを求められました。
ありがとう。ほかに言葉が見つからないけど、生きててくれてありがとう。
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