ツイッターでもたびたびツイートする、養育費を払わなかった元夫の話です
離婚と同時に私たち親子の前から姿を消した元夫は、物語開始数分で消えるキャラクターの如く華麗に消えましたね
情報がない中の逃走
部屋で何度も鳴る携帯を前にして私は震えていた
これは20年程前の私の姿
最初の離婚の時だ
私は夫が仕事に行くのを見送ると押入れからカバンを出し、手当たり次第荷物を詰め
「探さないでください」と書き置きを残し…
子どもと逃げた
ネットがない時代、離婚に関する情報を得られないまま、自分の計画と行動力だけを頼りに私は逃げた
1日に何度も鳴る携帯
「帰ってこい」
「連絡くれ」
何度も入る同じメッセージ
留守電で元気のない夫の声を聞き、ただただ震えていた
モラハラ夫の反撃開始
1週間経った頃だろうか
「おまえの納得する答えを用意した。話し合いに帰って来い」
今までとは違う夫の声
そう…モラハラ夫の強気な声だった
あとから聞いたのだが、このタイミングで彼女ができたそうだ
離婚の話し合い。夫は驚くことを言った
「親権を寄越せ」
育児はおろか家事もしない。それどころか毎晩私にマッサージをさせていた夫の口から出た「親権」という言葉
さらに義実家は我が家に度重なる借金をしていた
そんな環境下で子育て?親権?
3日後に再度話し合いをすることになり、その日は終わった
親権が夫に渡ったら
次の話し合いまで私は悩んだ
もし親権が夫に渡ったら、私は働いて自立しよう
養育費を払い続けながら一人暮らしをしよう
子どもがいつか「お母さんと暮らしたい」と言ったらすぐに一緒に暮らせる準備をしようと
養育費を払わないという主張
約束の3日後、夫の言葉はさらに私を驚かせた
「親権はおまえにやる。その代わり俺は子どもと2度と会うつもりはないから、養育費は払わない」
そう言う夫の後ろで義母が薄ら笑いを浮かべていた
私は親権がもらえるならと養育費を諦めた
今ならわかる。夫の親権の主張は、養育費を払わないための駆け引きだったと
離婚が成立し、夫が子どもに会いに来ることはなかった
養育費を払わない夫は、離婚後それまでより家賃の高いアパートに引っ越したと風の噂で聞いた
あれから20年…元夫は
あれから20年が経つ
養育費は払われないまま、子どもは成人した
離婚と同時に私たち親子の前から消えた夫は
今どこにいるかわからない
生きてるかどうかさえも
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